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聴いた音楽・観た映画など
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  • シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ[2016]

    アンソニー・ルッソ ジョー・ルッソ

    アメコミ版スマブラ
    ★★★

    キャプテン・アメリカも、アベンジャーズも観たことが無いので、イマイチそれぞれのキャラの関係性や立ち位置が理解できず。。

    まあストーリー云々というより、アメコミ映画はアクションが楽しめれば良いよね!

    アクションシーンのカッコ良さや爽快感は凄かった。
    特に、空港での大乱闘スマッシュブラザーズな乱闘シーンは非常に面白かった。
    シリアスなキャラクターばかりではなく、スパイダーマンやアントマンのようにコミカルなキャラクターが入ってくると、スパイスが効いて軽快なアクション映画になる。

    数あるキャラクターの中でも、スパイダーマンはやはり別格というか、華がある。
    スパイダーマンとアントマンがメインの映画は非常にダイナミックで面白くなりそうなので、観てみたいと思った。


  • スポットライト 世紀のスクープ[2016]

    トーマス・マッカーシー

    映画館で観る意味は無いかも・・・
    ★★★

    印象としては「非常に地味な2時間ドラマ」という感じ。
    おそらく、実話に忠実に作っているが故に、派手な演出や見せ場は省いたので、2時間ドラマとしては面白いけど、映画館で映像や音の迫力を楽しむというより、家のテレビでじっくりと観るほうが合ってると思った。

    途中でかなり眠くなったので、グイグイと惹きつけられるサスペンス要素がもう少し欲しかった。

    俳優陣は「はじまりのうた」のマーク・ラファロや、「アバウト・タイム」のレイチェル・マクアダムスなど、良い作品に出ている人が多いので、俳優陣は素晴らしいと思った。

    あとは、日本人からすると、教会という存在がどれくらい身近で生活に密接に関わっているかが、イマイチ肌感覚として理解が出来ないので、「世紀のスクープ」というタイトルは大げさに感じてしまった。

    もう1回家でコンディションの良い日に、じっくりと観てみようと思う。


  • レヴェナント: 蘇えりし者[2016]

    アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

    映像美とエグい描写で魅せる映画
    ★★★★

    今をときめくイニャリトゥ×ルベツキの映画。
    お話は非常にシンプルで、セリフは少なく、「映像美」と「残酷な描写」で魅せるシーンがひたすら続く。
    復讐の話ということで、リドリー・スコットの「グラディエーター」に近いのかなと思った。
    北アメリカの険しい荒野を描くという点では、イントゥ・ザ・ワイルドを思い出した。

    とにかく、映像は文句無しに凄いと思う。険しくも雄大な荒野をこれでもかと映し続ける。
    残酷な描写も結構あって、「熊」と「馬」のシーンなんかかなり強烈。
    ただし、イニャリトゥは分かりやすいエンタテイメント作品は作らないし、アンチカタルシスな面もあるので、好き嫌いはハッキリと分かれそう。

    1800年代の人々の暮らしは近代とは全く呼べないほど、貧しくて不便だったんだとよく分かる。
    というか、生肉とかばっかり食ってたら寿命はかなり短くなるよね(笑)

    原住民との戦闘シーンの迫力は凄い!「トゥモロー・ワールド」の戦闘シーンも凄かったけど、ルベツキのカメラワークはFPSゲームっぽさも感じるような没入感を感じさせてくれる。


  • Cleopatra[2016]

    The Lumineers

    ファーストに全く劣らない、スケール感と素晴らしいハスキーボイス
    ★★★★★

    コロラド州デンバー出身のバンドThe Lumineersのセカンド・アルバム。

    ファーストアルバムで「傑作」を出してしまったバンドは難しい。
    どうしてもハードルが上がってしまうので、アルバム単位での出来は良くても「ファーストと比べると・・・」となってしまいがち。
    (リスナーもファーストと同じようなものを求めてしまうし)

    Of Monsters and MenやFleet Foxesもファーストが良すぎただけに、セカンドは若干見劣りしてしまう。
    意外と息の長いバンドはファーストがイマイチな方が、ハードルが下がって受け入れられるのかも(笑)

    The Lumineersのファーストも素晴らしい出来だったけど、セカンドもそれに全く見劣りしない素晴らしい作品だと思った。
    1曲目の「Sleep On the Floor」から3曲目の「Cleopatra」までの流れなんか最高!

    エレキやピアノを入れたバンドとしての躍動感のある曲から、アコースティックギター1本の弾き語りまで、どれもメロディーが良い。
    ヴォーカルのウェスレイの声はファースト以上に素晴らしい。
    全体的に音の響きが非常に良いアルバム。

    8曲目の「Long Way From Home」から「My Eyes」までのギター1本と歌で聴かせる流れも好きだな。
    10曲目の「My Eyes」はジェフ・バックリーっぽいメロディとギターがとてもお気に入り。
    エレキギターの響きがめっちゃ良いな〜
    「My Eyes」からイントロの「Patience」の流れは本当に素晴らしい。

    1stの「Ho Hey」のイメージがバンドとしては強いかもしれないけど、アルバムを通して聴いてみると、随分と違う印象を受けると思う。
    実にアメリカっぽい「土の匂い」がする良いバンドだと思う。



  • Chain Gang of Love[2003]

    The Raveonettes

    デンマークのJesus and Mary Chain
    ★★★★

    デンマーク出身のデュオThe Raveonettesのファースト・アルバム。

    ジャケットに「RECORDED IN B♭ MAJOR」と書いてあり、全てが3コードのポップソングで統一されている。非常にミニマムで装飾を削ぎ落とした「引き算の美学」を感じる音楽だと思う。

    とにかくこのバンドは頭から爪先までJesus and Mary Chainに意図的に似せているとしか思えないバンドである。唯一の違いは男女ツインボーカルである事くらい。

    ジザメリファンは絶対に気に入る音だよね(笑)
    これだけコンセプトを明確に打ち出した音楽にはクールさを感じる。

    ザラザラとしたギターノイズとチープなドラムサウンドの組み合わせが気持ちいい作品。



  • Lust, Lust, Lust[2007]

    The Raveonettes

    ギターノイズとデジタルビート
    ★★★★★

    デンマークのJesus and Mary ChainことThe Raveonettersのセカンド・アルバム。
    ジザメリのコピーバンドと言ってもおかしくないくらい音楽的には近い。
    むしろこのバンドは「いかにジザメリっぽい音を奏でるか」というのがテーマにしているんじゃないかと思うほど。

    ノイジーなギターと3コードのポップソングは前作と変わらずだけど、そこに更にデジタルビートのアクセントが加わっていて、ジザメリの「Honey's Dead」あたりを思いおこさせるサウンド。
    男女のツインボーカルなので、本家に比べるとよりポップさが増して聴きやすいと思う。

    チープながらもザラザラしたギターノイズがとにかく気持ちいい!
    「凶暴なギターノイズと甘いメロディ」はまさに初期ジザメリのコンセプトそのままだけど、それを更に推し進めたこのアルバムでは、ジザメリのアルバムにも全く劣らない素晴らしい作品になっていると思う。

    「Sliderwalking」そのまんまな1曲目「Aly, Walk with Me」からカッコ良い。
    抑えめなテンションがクールな「Lust」、チープなビートの「Dead Sound」、
    60年代ガールズポップっぽい「Black Satin」、「Sad Transmission」あたりが特にお気に入り。

    サーフ・ロックな「Blitzed」はめちゃくちゃカッコイイ!

    「ギターノイズ」と「3コードのポップソング」の組み合わせが好きなら絶対気に入るであろう1枚。


  • バンクシー・ダズ・ニューヨーク[2016]

    クリス・モーカーベル

    バンクシーファンにはお薦め
    ★★★

    バンクシーのニューヨークでの1ヶ月間を追いかけた映画。

    バンクシーを詳しく知りたいなら、バンクシー自身が監督の映画「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」を観た後にこの作品を見た方が楽しめるかな。

    バンクシーを追いかける人、作品を消してしまう人、作品を勝手に転売する人など、あくまでも外側の狂騒を記録した映画なので、「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」のようなアートの本質に深くえぐり込むような深さは感じなかったかな。


  • リップヴァンウィンクルの花嫁[2016]

    岩井俊二

    全てが偽物で、全てが本物。
    ★★★★

    岩井俊二は実写作品の邦画としては「花とアリス」以来の作品。
    配信限定版で観たので2時間くらいだったが、劇場版では3時間くらいらしい。配信限定版はかなりカットされているようだ。

    ネットが当たり前になった時代の、人間関係の軽薄さや偽物感の中で、ひたすら受け身の主人公が様々な出来事に巻き込まれていく。

    綾野剛の胡散臭さが何とも言えないリアリティを感じさせる。まんまと口車に乗せれられていく主人公。全てが偽物のようで、”受け止め方”によって本物にも成り得る。

    ハッピーエンドなのか良く分からない最後も良かったな。解釈は観ている側にほっぽり投げる感じも。


  • オデッセイ[2016]

    リドリー・スコット

    SF映画の巨匠による、ポジティブなSF映画
    ★★★

    「宇宙空間での一人でのサバイバル映画」ということで、「ゼロ・グラビティ」のような映画かと思ったけど、随分と違う映画だった。ゼロ・グラビティは様々な要素を究極までに削ぎ落としたソリッドな映画で、アトラクション感覚のノンストップ映画だったのに比べると、もっとオーソドックスなSF映画に近い。

    「プロメテウス」でもそうだったけど、惑星の引きのショットや宇宙船の外観などは素晴らしい。火星をローバーで走っていく映像は圧巻。

    サバイバルというと壮絶なイメージだけど、この映画では軽快な音楽と知恵と工夫でポジティブに困難を解決していくサクセスストーリーというイメージのほうが合っている。

    リドリー・スコットの映画は何と言っても映像美だなと、再確認。
    個人的には結構好きな「プロメテウス」の続編が楽しみ。


  • ザ・ウォーク[2016]

    ロバート・ゼメキス

    まさに3D専用映画!
    ★★★★

    大好きな映画「コンタクト」のロバート・ゼメキスの最新作。
    彼の代表作といえば「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と「フォレスト・ガンプ」だけど、「コンタクト」は過小評価されている気がするな〜。

    ゼメキスは「新しいもの好き」というか、最新の映像表現を積極的に取り入れていくイメージがある。
    CGや合成も積極的に使っていくが、クオリティが高いので、昔の作品を見てもあまり違和感がなく見れる。
    (流石に合成はちょっと不自然さは出るけど 笑)

    この映画はまさに3D映像の利点を最大限に生かした「高所体感ムービー」である。
    予告編だけでも十分かっこいいけど、本編はさらにヒヤヒヤの場面の連発で面白い!

    3Dの映画館で見ている時は、思わず体が避けてしまうようなシーンもあり、かなり3Dを意識した映画なので、家のテレビで観て最大限に楽しめるかは微妙な所。

    同じ話のドキュメンタリー版の「マン・オン・ワイヤー」も観ていたので、飽きずに楽しめるかという懸念があったけど、そんな懸念は軽く吹き飛ばすくらい映像の凄さを楽しめるエンターテイメント作品になっていた。

    こんなに手汗がびっしょりになる映画は中々無いと思う(笑)
    ラスト30分は圧巻!

    危険な場所や行為をあえて行う人の心理や動機は、中々普通の感覚の人には分からないけど、まさに「生を実感する」ために命を危険に晒すのかな。エクストリームスポーツや高所の体感はいつか体験してみたいな。


  • コードネーム U.N.C.L.E.[2015]

    ガイ・リッチー

    60年代ファッションが堪能できるスタイリッシュなスパイ映画
    ★★★★

    ガイ・リッチーが作るスパイ映画ということで、非常にスタイリッシュな出来だった。
    オープニングからカッコ良く、テンポも良いので飽きずに見れる。

    ベッカムやヒュー・グラントなど、英国っぽいメンツも出てくる。

    観た印象としては、とにかくファッションがカッコいい。
    ヘンリー・カヴィルのスーツ姿が非常にスタイリッシュ。
    (スーパーマンの衣装よりも似合っている 笑)
    女の人の60年代っぽい色使いのワンピースと帽子の組み合わせとか、衣装や装飾はかなり拘っているなと感じた。

    ラストの方では、大円団というより尻すぼみな感じも受けたが、それもガイ・リッチーらしいという事か。
    続編が出そうな終わり方だったけど、どうなんだろう。

    同じ2015年に出た、「キングスマン」や「007」と併せて見ると、より楽しめるかも!


  • キングスマン[2015]

    マシュー・ヴォーン

    アクションシーンのキレが凄いぶっ飛んだスパイ映画
    ★★★★

    「キック・アス」のマシュー・ボーン監督作品。
    キック・アスでもスピード感のあるぶっ飛んだアクションシーンが凄かったけど、この映画でもアクションシーンがとにかく凄い。
    スピード感とエグい描写のオンパレードなので、好き嫌いは結構分かれそうだが、元々組んでいたガイ・リッチーに比べると、もっとおバカな方向に振り切っているので、アメリカでもウケるタイプの監督なんじゃないだろうか。

    「キック・アス」がアメコミヒーローを監督の視点から再構築した作品だとしたら、この作品は古今東西のスパイ映画を取り入れながら再構築したような作品。
    ジェームズ・ボンドからジャックバウバーまで、色んなスパイ作品の名前が出てきつつ、どの作品とも違った魅力があると思う。

    「英国紳士」がテーマになっているので、英国人の視点からの「アメリカ文化批判」的な目線も感じたな。
    マクドナルドやキリスト教福音派など。

    教会でのアクションシーンはとにかく圧巻。
    コリン・ファースはアクションのイメージはあまり無いけど、とにかくキレキレ。

    シリアス路線に行き過ぎないスパイ映画として、非常に面白かった。


  • Coexist[2012]

    The xx

    ミニマリズムの極地。
    ★★★★

    The xx のセカンド・アルバム。
    前作よりもさらにストイックに、さらにダークな世界観になった印象。
    売れ線狙いやリスナーに媚びる姿勢は一切見せず、己の音楽を追求する姿勢が素晴らしいと思う。

    耳元で囁くようなボーカルは相変わらずで、装飾をそぎ落として歌にフォーカスした曲も多い。
    1曲目の「Angels」は静寂を感じさせる曲。
    3曲目の「Fiction」は特にお気に入りの曲。

    5曲の「Reunion」や6曲目の「Sunset」、10曲の「Swept Away」などリズムトラックが全面に出てくる曲もある。
    ファーストに比べて、一番変わったのはリズムトラックの音質かな。
    グッと完成度が高まったし、多彩さも増したと思う。

    The xxは本当にオンリーワンなバンドだなと実感。
    次の作品も非常に楽しみ。




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  • xx[2009]

    The xx

    引き算の美学
    ★★★★★

    ロンドン出身のThe XXのファースト・アルバム。
    ギター・ベース・DJ(リズムトラック)の3人組編成で、男女ツインボーカル。

    このバンドの魅力は何と言っても「音数の少なさ」だと思う。
    ミニマリズムを極めたサウンドは、オンリーワンと言っていい。
    コードを鳴らさない単音ギターと、動きの少ないベース、チープなリズムトラックのみで、ここまで表現できるのは素晴らしい。
    男女ともに、声を張らないウィスパーボイスで、声も楽器的な使い方をしている印象。

    ジャケットやバンドとしてのビジュアルも、黒と白のモノトーンで統一されており、
    バンドとしてのコンセプトやビジュアルイメージも非常に洗練されている。

    1曲目の「Intro」から最高。5曲目の「Heart Skipped A Beat」の構成が特に好き。
    11曲目の「Stars」はまさにミニマリズムの極地のような曲。

    似たようなバンドは中々思いつかないけど、DJを加えた編成ということではMassive Attack辺りかな。
    あとは、最近のレディオヘッドあたりも近いのかもしれない。
    Ratatatというインストバンドにも少し似ていると思った。

    ライブも観に行ったけど、CDとは違い、「リズムトラック」の強烈で、お腹に響く重低音が記憶に残っている。
    DJ兼プロデューサーのJamie xxはソロでも活躍中。


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  • The Year of Hibernation[2011]

    Youth Lagoon

    ドリーミーでノスタルジックな電子音楽
    ★★★★

    サンディエゴ出身アイダホ育ちのユース・ラグーンのアルバム。
    基本は、打ち込みとシンセがメインで、ギターも入ってくるような編成。

    「蚊の鳴くような」、何ともいえないボーカルが良い。
    非常に遠くで歌っているような音の処理がされていて、ドリーミーな雰囲気が強い。

    フワフワとしたシンセサウンドと、効果的に使われるギターの音が何とも心地よく、天気の良い日に昼寝しながら聴いたり、静かな夜にひっそりと聴くのも良し。
    アルバム通して統一感があって、メロディーが良い曲が多いと思う。

    4曲目の「17」が特に好き。
    凄くノスタルジックで、「夏休みの終わり」のような曲。

    非常にパーソナルな作品で、ユース・ラグーンがベッドルームで鳴らしている音がそのまま届いているような作品。


  • Father, Son, Holy Ghost[2011]

    Girls

    ベッドルームから飛び出して、グッと完成度が上がった1作
    ★★★★

    Girlsのセカンド・アルバムにして、ラスト・アルバム。
    ベッドルームでの宅録から、たぶんスタジオ録音になったため、
    ローファイサウンドから、よりバンドらしい作品になった。

    1曲目の「Honey Bunny」は疾走感のある軽快なサーフロック。
    このズンドコドラムは大好き。オールドスクール感が素晴らしい。
    「Honey Bunny」というタイトルはパルプフィクションを思い出す。

    他の曲でも50〜60年代のポップスのエッセンスを感じられる曲が満載。
    10曲目の「Love Like A River」はモータウンのバラードソングのようで非常にお気に入り。

    懐かしさも感じる、ノスタルジックなアルバム。


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  • Album[2009]

    Girls

    インディースピリッツ溢れるアルバム
    ★★★★

    Girlsというバンド名も、Alubmというタイトルも非常にシンプルで、ジャケットの適当さやダサさもインディー感が満載。
    音もかなりローファイで、ペラペラのギターやヘロヘロのボーカル。
    ザ・宅録といったようなベッドルームで作られた雰囲気が好きだな〜。

    伝わってくるのはこのバンドが「とにかく音楽を愛している」感じ。
    スタイルや売れ筋やトレンドとは無縁で、とにかく普遍的なメロディーを大切にしながら、古今東西の良い音楽を取り入れながら作ったような作品だと思う。

    奇をてらわず、カッコをつけず、「普通に好きな音楽を奏でる」というのは、ヨ・ラ・テンゴのようなUSインディーバンドにも通じる。
    音楽的には結構違うかもしれないけど、ザ・スミスとかジザメリとか、大好きなUKのインディーバンドに近いようなスピリットを持っていて、非常に良い作品だと思った。

    4曲目の「God Damned」、5曲目の「Big Bad Mean Mother Fucker」が遊び心が満載なローファイサウンドで特にお気に入り。


  • Soft Will[2013]

    Smith Westerns

    爽やかでノスタルジックなポップアルバム
    ★★★

    残念ながら解散してしまったSmith Westernsのラストアルバム。

    内容としては前作よりもさらに爽やかに、薄味になった印象。
    どの曲もサラッと聞けてしまう。反面盛り上がりというか、インパクトとしては薄くなった印象もあるが。。

    ノスタルジックというか幻想的なシンセが全面に出てきて、ギターはより爽やかな音に。
    ボーカルはさらにヘロヘロになった気が(笑)
    4曲目の「XXIII」はピンクフロイドの「The Great Gig In The Sky」へのオマージュかな。

    あっさりし過ぎて、本当にサラリとした質感なんだけど、
    メロディーセンスは前作と同じく良さを感じる。

    あんまり「売れてやろう!」っていう気概を感じないインディーバンド然とした作品なので、人気が出ないのも仕方ないか。。
    良いプロデューサーと出会えれば、本当に大化けするようなセンスの良さはあると思う。



  • Dye It Blonde[2011]

    Smith Westerns

    あまり売れていないのが謎なくらい良いアルバム
    ★★★★★

    シカゴ出身のSmith Westernsのセカンド・アルバム。
    日系アメリカ人のオオモリ兄弟とギタリストという組み合わせで、2014年に解散したバンド。

    YouTubeでの再生回数も結構少なくて、日本でもほとんど取り上げられないので、あんまりアメリカでも売れていないようだ。
    おそらくは、ライブでのヘロヘロな演奏と、あまりイケていないファッションが原因な気がするが。。
    良い意味でも悪い意味でもインディー感がありすぎたのかも。

    でもこのアルバムは本当に良い曲が多くて大好き。
    同時期のGirlsというバンドと比較されることも多く、確かに似ている。
    ティーンエイジ・ファンクラブとかヨ・ラ・テンゴが好きな人なら間違いなく気に入ると思う。

    1stはかなりローファイでデモ音源ぽかったけど、このアルバムではシンセも入って、ポップさがグッとアップした。
    決して演奏が上手いわけではなんだけど、耳に残るギターフレーズが良い。T-Rexぽさもある。
    4曲目の「All Die Young」なんかは凄くジョン・レノンぽい。

    どの曲もポップで非常に聴きやすく、メロディーも凄い良いのオススメ。

    アメリカだと、ボーカルがヘロヘロなバンドはあんまり人気が出ないんだろうか・・・
    イギリスでプロモーションを頑張れば、もっと受け入れられたような気がするなあ。


  • Helplessness Blues[2011]

    Fleet Foxes

    内省的・プログレッシブな方向へ舵を切ったセカンド
    ★★★★

    素晴らしい前作に引き続き、非常にクオリティの高いセカンド・アルバム。

    前作よりもさらに内省的・かつプログレッシブなフォークへと向かっている。
    1曲の中でも転調があったり練りに練ったであろう複雑な構成の曲もあるので、決して聴きやすいアルバムでは無いと思う。
    「OK Computer」の頃のレディオヘッドのような緻密さと息が詰まるような雰囲気を感じた。

    3曲目の「Sim Sala Bim」、5曲目の「The Plains / Bitter Dancer」、10曲目の「The Shrine / An Argument」あたりは凄くプログレフォークの匂いを感じる。

    この作品を持って、ドラムが脱退し、現在はバンドは休止状態の模様。
    それぞれのメンバーは本当に才能豊かだと思うので、個別の活動にシフトしていくのかな。



  • Fleet Foxes[2008]

    Fleet Foxes

    完璧なコーラスワークが素晴らしい宗教的なフォークロック
    ★★★★★

    シアトル出身のフリート・フォクシーズのデビュー・アルバム。
    60年代からそのままタイムスリップしてきたような髭と長髪が非常に印象的なバンド。

    何と言っても美しいコーラスワークが特徴。
    まさにビーチボーイズの美しいコーラスを思い起こさせる。

    60年代のフォークからの影響が一番強いと思うけど、
    ブリューゲルの絵画をジャケットにしたように、中世ヨーロッパの宗教的な世界観が強く、
    現世離れしている荘厳でクラシカルな雰囲気がある。

    個々の演奏力の高さ、コーラスも完璧なマルチ・プレイヤーぶりを見ると、新人バンドとはとても思えない。
    リヴァーヴ処理を多用した音作りもかなり好きだな。

    こういうバンドが出てくる所が、アメリカの多様さや懐の広さを感じる。
    2000年代のインディー・ロックを代表する1枚といっても良いくらい完成度が高い。

    全曲オススメだけど、1〜3曲目の流れは特に好き。
    15曲目の「Mykonos」は現代版「コンドルは飛んで行く」のよう。


  • Beneath The Skin[2015]

    Of Monsters and Men

    ダークさを増したセカンド・アルバム。1曲目は最高!!
    ★★★★

    1枚目が「陽」だとしたら、2枚目は「陰」なのかな。
    ダークな雰囲気で1stほどのキャッチーさはない。

    1曲目の「Crystals」はとにかく最高!!
    大好きな曲だな。このドラムの疾走感とスケール感がたまらない。

    どうしても1stに比べるとグイグイと引き込まれる感じは薄れたかな。
    というか1stが良すぎたので、ハードルが天井まで上がっているので仕方ない気もするが。。

    軽快なコーラスと男女ボーカルの掛け合いが減って、重い曲調が続くので、聞きづらい作品ではあると思う。

    1曲目「Crystals」、4曲目の「Wolves Without Teeth」、11曲目の「We Sink」、13曲目の「Winter Sound」辺りが好き。



  • My Head Is an Animal[2011]

    Of Monsters and Men

    アイスランドから新星現る!
    ★★★★★

    アイスランドのOf Monsters and Menのファーストアルバム。
    ビョークやシガーロスに続いて、本当に凄いバンドが出てきたと思う。

    アイスランドについて詳しく知りたい人は、シガーロスの「Heima」というドキュメンタリーがオススメ。
    これを観ると、絶対にアイスランドに行ってみたくなると思う(笑)

    このバンドの魅力は、男女ボーカルの掛け合いが心地良い。
    女性ボーカルは透き通るような声、男性ボーカルは優しい歌声で、どちらの声も凄いく良い!

    デビューアルバムとしては、本当に信じられないくらい完成度が高いと思う。
    アコースティックがメインなんだけど、非常にスケール感のあるドラムでまさにアイスランドの大地を連想させる。

    曲名も「Dirty Paws」や「King and Lionheart」「Mountain Sound」など、自然や神話をモチーフにしたものが多い。
    「Littele Talks」が一番有名だけど、本当に全曲素晴らしい。
    このスケール感や「都市っぽさ」が全く感じられない人里離れた雰囲気はまさにアイスランドらしいのかも。

    似た雰囲気のバンドとしては、Fleet FoxesやLumineersあたりなのかな。でもUSっぽくはない。
    「Hvarf-Heim」というアルバムを出した頃のシガーロスに特に影響は受けているような気がした。

    この掛け声はクセになるな〜。非常にライブ映えするバンドでもあるので、単独でも来ないかな。



  • Depression Cherry[2015]

    Beach House

    新たな時代のシューゲイザー?
    ★★★★

    ビーチハウスの5枚目のアルバム。
    9曲と非常にコンパクトながら、前作と同じく内容は素晴らしい。

    音やメロディーは前作以上にアブストラクトで、聞いているとシューゲイザーぽくも感じる。
    一人で夜にベッドルームで聴きたくなる音楽。

    それにしてもボーカルの人の立ち姿やハスキーボイスは何ともミステリアスで魅力的。

    ライブも観に行ったけど、パワフルなドラムと圧倒的なボーカルの存在感が印象的だった。
    シューゲイザーのようなノイズギターもあったし、マイブラの「Loveless」あたりの影響も感じる。

    1曲目の「Levitation」、3曲目の「Space Song」、6曲目の「Ppp」、7曲目の「Wildflower」が特に好き。



  • Bloom[2012]

    Beach House

    全てが溶けていくようなドリームポップ
    ★★★★★

    アメリカのボルチモア出身の2人組。

    非常にドリーミーなサウンドとハスキーボイスが特徴。
    最初に聴いた時はボーカルは男かと思った。
    非常に中性的で掴みどころの無い声とサウンド。

    アルバム1枚を通した統一感が素晴らしい。
    どの楽器も主張しすぎず、全ての音が溶け合ってドリーミーな音楽を奏でる。
    ミニマムでありながら、これだけの世界観を表現できるのは凄いなあ。

    雰囲気が似ているアーティストとしては、Mazzy StarとかGalaxie500あたりなのかな。
    ミニマムなサウンドはThe xxあたりに共通する部分もある。

    1曲目の「Myth」、4曲目の「Other People」、5曲目の「The Hours」あたりが特に好き。

    バンド名のビーチハウスは直訳だと「海の家」だけど、実際その意味なんだろうか。
    音楽的には海とは真逆の夜にベッドルームで聴くような音楽というのも面白い。

    USインディーの中でもお気に入りのバンドの一つ。


  • Stories[2015]

    Avicii

    メロディメーカー×ポップセンス=AVICII!
    ★★★★

    デビューアルバムが世界中でバカ売れしたAVICIIの、セカンドアルバム。
    アヴィーチーの魅力はメロディメーカーとしての優秀さだと思う。
    どの曲もとにかくメロディが良い。

    そして、いろんなジャンルの音楽からのエッセンスを取り入れつつ、どの曲も3〜4分くらいのコンパクトなポップソングに仕上げるプロデュースセンスも素晴らしい。

    1曲目の「Waiting For Love」からめっちゃ良い曲。音の隙間の入れ方とかメリハリの付け方が非常に上手い。
    3曲目「Touch Me」、5曲目「For a Better Day」、7曲目「True Believer」なんかが特に好き。
    11曲目の「Can't Catch Me」もレゲエとかサーフ・ミュージックぽくて良い。

    何と言ってもラスト2曲に「The Days」と「The Nights」を入れたのも非常にお得感があって良し(笑)
    この2曲は非常にスポーティーでテンションの上がる2曲。

    ライブ活動を中止して楽曲制作やプロデュース業に専念するそうなので、今後もアヴィーチーの作品はますます楽しみ。


    これもオススメ
  • True[2013]

    Avicii

    テンションの上がるレッドブルソング
    ★★★★★

    EDM界の貴公子アヴィーチーの1stアルバム。
    EDMはそんなに聴かないけどアヴィーチーの曲は普通にポップソングとして良いと思う。

    ずっと4つ打ちのリズムばっかりが続くようなクラブミュージックは正直飽きてくるけど、アヴィーチーの場合はメリハリが効いていて、「静」から「動」への転換が非常にテンションが上がる。
    5分以下の曲が多いのも良い!

    シンセを全面に出すというよりはギターと歌とリズムが全面に出ている曲も多いので、良い意味でクラブミュージックっぽくない。
    ダフト・パンクとかのポップセンスにも近いと思う。
    女性ボーカルの使い方なんかも最高。
    ダンスミュージックをそんなに聴かない人でも、アヴィーチーなら聴くという人も結構いるのも納得。

    「Wake Me Up」や「You Make Me」、「Hey Brother」「Dear Boy」「Liar Liar」などメロディーが良い曲がとにかく多くて、アルバムとしての1枚通して聴きやすい。

    アヴィーチーはレッドブルとか、ナイキとかスポーツブランドやアウトドアブランドに非常に合う。
    スポーティーでキラキラした素晴らしいアルバム。



    これもオススメ
  • The Lumineers[2012]

    The Lumineers

    「土の匂い」がするカントリー色の強いバンド
    ★★★★★

    コロラド州デンバー出身のバンド。
    Of Monsters and MenやFleet Foxes、Band of Horsesなど、最近はフォークロック系のバンドで良いバンドが非常に多く出てきていると思う。
    マムフォードアンドサンズと比較されているようだけど、もっとアコースティックでスローな曲が多い印象。

    デンバーという場所はあまり馴染みが無いけど、このバンドを聴いていると、自然が豊かな「土の匂い」がする場所なのだろうか。
    こういうバンドが出てくる所が、アメリカという国の多様性を表していると思う。

    大ヒットした「Ho Hey」だけじゃなくて、「Dead Sea」「Slow It Down」「Stubborn Love」などアルバム全編を通して良い曲が多い。
    「Ho Hey」のイメージが強すぎて、ノリノリのバンドだと思われるけど、ミドル〜スローテンポの曲が多いバンドだと思う。
    アコギがメインで、バンジョーやピアノもストリングスなど色んな楽器が出来てくる。
    何と言っても、ボーカルのしゃがれた歌声が良い!

    個々の演奏力も高くて、ライブバンドとしても素晴らしい。


  • Never Trust A Happy Song[2011]

    Grouplove

    カリフォルニアの太陽を浴びた陽気なグランジ
    ★★★★★

    カリフォルニア出身の男女ツインボーカルの5人組バンド。
    アメリカのグランジ・オルタナバンドの影響が強い乾いたサウンド。
    ピクシーズのような感情の爆発するボーカルや、ニルヴァーナのようなヘヴィーなドラムとか。

    ただし、シアトルのどんよりとした空気感は皆無で、カラッとした陽気さを兼ね備えたサウンドになっているのは、やはりカリフォルニアのバンドということなのか。

    女ボーカルのハンナが良いアクセントになっている。

    バカっぽさというか、パーティーバンドぽさとヘヴィーなサウンドの組み合わせが非常に好きだな〜。
    シングルカットされている「Tongue Tied」はダンスミュージックになっているし、全体的にライブ映えしそうなバンド。

    一番好きな曲は「Love Will Save Your Soul」。合いの手の使い方とか最高!

    日本への単独ライブはまだ来たことが無いようだ。
    是非フジロック辺りで観てみたいバンド。



  • Spreading Rumours[2013]

    Grouplove

    グランジ×ダンスミュージック!アリアリアリガト!
    ★★★★

    カリフォルニアのイケイケバンドGrouploveのセカンド・アルバム。
    ダンス・ミュージックっぽい疾走感のある1曲目から始まり、ニルヴァーナの「All Apologies」のメロディーラインそのままな「Borderlines and Aliens」へ。
    この曲では『アリアリアリガト!』という謎の日本語歌詞も出てくる。
    この重いドラムはかなりアメリカのグランジ・オルタナっぽい。

    「Ways To Go」のような全編打ち込みのダンスミュージック。
    北朝鮮のパロディのようなPVも面白い。

    グランジ×ダンス・ミュージックという組み合わせは今までに無い感覚で新鮮だな〜。
    バンドの演奏力も高く、フロントの男女2人のキャラクターも良いので、次のアルバムも楽しみ!

    単独ライブで来日して欲しいバンドの一つ。
    ファーストもセカンドもジャケットが良いよね!



  • ヴィンランド・サガ 1[2006]

    幸村誠

    暴力と愛と親子の物語
    ★★★★★

    ※1巻というより、ヴィンランド・サガ全体の感想です。

    「プラネテス」の幸村誠の現在連載中の漫画。
    「プラネテス」が4巻で完結で、「ヴィンランド・サガ」は2016年時点で17巻まで出ていて、まだまだ続きそうなので、相当長く続いている作品。
    幸村誠の作品は漫画としてめちゃくちゃクオリティが高い反面、半年か1年に1冊ペースなので、かなり遅筆の作家だと思う。

    絵だけではなく、物語としても本当に面白いので、オススメの漫画。

    北欧のヴァイキングといえば、日本では教科書で1行くらいしか扱わないので、世界史の中でも中々馴染みのない分野である。実在の人物や出来事をベースにしているが、かなり創作の部分が多いようなので、幸村誠のオリジナルストーリーと言っていいと思う。
    ネットで調べてみても、ヴァイキングに関する日本語の資料は非常に少ないので、むしろこの漫画がヴァイキングや北欧史について一番詳しく知ることが出来る気がする。

    圧倒的なクオリティと徹底した取材で、「当時の人がどんな事を考えて生きていたか」まで描写している点が凄い。

    宗教について、親子について、思想についてなど、歴史戦争の話だけではない、本当に深みのあるテーマを扱っている。
    トールズの話、アシェラッドの話、トルケルの話、クヌートの話など、どの話も本当に素晴らしい。

    「プラネテス」と同じく、基本的には主人公の成長物語なんだけど、濃すぎるサイドストーリーや登場人物が、まさに叙事詩といえる濃密な世界を作り出している。

    あと何年かかるか分からないけど、最後まで見届けたい漫画。



  • 花とアリス殺人事件[2014]

    岩井俊二

    不思議なアニメーション
    ★★★

    「花とアリス」の前日譚をアニメーションで映画化した作品。
    実写からアニメーションを作成するという形の手法で、他のアニメーション作品とはかなり違う印象。
    リチャードリンク・レイターの「ウェイキング・ライフ」とかに近い映像だと思った。
    日韓ワールドカップのドキュメンタリー、「6月の勝利の歌を忘れない」の試合部分は同じようなアニメーション処理がされていたので、元々岩井監督はアニメーションに興味があったのかな。

    「殺人事件」というタイトルが付きながら、実にほのぼのとした展開で、決してサスペンスではない。

    「花とアリス」を改めて見返してみると、映像美はまさに岩井俊二の世界観で、非常に素晴らしい余韻を残す作品なので、「花とアリス」を観てから「花とアリス殺人事件」を観ることをオススメする。
    この作品単体だけでどれだけ楽しめるかは微妙(笑)

    平泉成が二役で出ていたのは何故なんだろうか?
    非常に不思議な作品。


  • はじまりのうた[2015]

    ジョン・カーニー

    音楽への愛に溢れた映画
    ★★★★★

    音楽を題材にした映画としてベスト級に好きな映画。

    まず、オリジナル曲の出来が素晴らしい。
    マルーン5のアダム・レヴィーンはミュージシャンだからもちろん良いんだけど、キーラ・ナイトレイの歌もすごく良い。
    サントラもかなりオススメ。

    ジョン・カーニーという監督は、「ONCE ダブリンの街角で」以来の9年ぶり2作目ということなので、かなり作品のペーストしては遅い。
    というか本業はミュージシャンなのかな。
    「ミュージシャンが撮る映画」という方が適切なのかも。

    ちなみに、話の作りとしても「ONCE ダブリンの街角で」に非常に似ているので、この監督の引き出しは非常に少ないのかも(笑)

    とにかく、この監督からは音楽への愛情と情熱を感じる。
    音楽を聴きながらニューヨークを練り歩くシーンでの「何気ない風景も音楽があれば真珠に変わる」(というようなニュアンス)のセリフが凄く好き。
    まさに監督の言葉をそのまま代弁したセリフなのだろう。

    バンドのシーンも、頭の中でアレンジが浮かんでくる演出も良いし、路上での演奏も場所を色々と変化させていくので全く飽きずに見れる。

    1点ツッコミ所としては、路上で録音したらあんなに綺麗な音源にはならないだろう。
    音源はどう考えてもスタジオ録音だろうけど、まあこれは仕方ないと思う。

    マルーン5のアダム・レヴィーンは「売れてしまったが、デビュー前の新鮮な気持ちを忘れてしまったミュージシャン」というような立ち位置の役なので、ちょっと意地悪な配役だなと思った(笑)

    レコード会社や音楽ビジネスへのアンチテーゼのメッセージも感じた。
    音楽好きな人は非常にオススメの映画。


  • シェフ 三ツ星フードトラック始めました[2015]

    ジョン・ファヴロー

    お腹がグーグー鳴り出す飯テロ映画
    ★★★★★

    「飯テロ」という言葉があるが、まさにこの映画は「飯テロ映画」だと思う。
    見終わった後はタコス系のジャンクフードが食べたくなること間違いなし。

    コメディ・ロードムービー・サクセスストーリー・親子のヒューマンドラマなど様々な要素を盛り込みながら、万人が楽しめる非常にバランスの良いエンターテイメント作品になっていると思う。

    ロバート・ダウニーJrやスカーレット・ヨハンソンも出てきて、映画としての見栄えも非常に良い。

    テンポが良くて、映画としての後味も非常にスッキリしているので、とりあえず空いた2時間に何も考えずに見る映画としてオススメ!

    あとは、ネットやSNSが当たり前となった時代に映像としてどうやってネットのコミュニケーションを見せるかとうのも、最近の映画では重要な要素となってきているので、その点でもこの映画は上手く見せていると思う。


  • バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)[2015]

    アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

    ワンカット長回しの極地
    ★★★

    イニャリトゥの作品というよりも、エマニュエル・ルベツキの作品といっていいほど、全編ワンカット長回しに見える撮影方法の凄さが際立つ映画だった。
    ほとんどがAがBと会話してBがCと会話して・・・というような流れの1対1の会話劇が続くので、映画として凄く面白いかと言われると微妙な気がしたな〜。

    見所はパンツ一丁でニューヨークのタイムズスクエアを歩き回るところかな(笑)

    この作品や、「ゼロ・グラビティ」「トゥモロー・ワールド」などエマニュエル・ルベツキが撮影監督を務める映画は、とにかく映像が凄い。
    エマニュエル・ルベツキによる驚きの撮影が堪能できる映画。


  • セッション[2015]

    デミアン・チャゼル

    現代版ハートマン軍曹
    ★★★★

    非常に不穏な緊張感の漂う映画。
    とにかく、現代版ハートマン軍曹といっていい、鬼教師のシゴキっぷりが凄い!
    ビンタ連発のシーンとか、もはやギャグである(笑)

    気になったのは、バンドを楽しんだり、アンサンブルや他の楽器とのケミストリーみたいなものは皆無で、あくまでも教師と生徒の2人の関係に絞った物語なので、音楽映画として観ると、かなり期待とは違う映画になるのかな。
    そもそもあんなバンドは、生徒にプレッシャーが掛かり過ぎて、良い音楽が奏でられる訳が無い(笑)

    車の事故シーンなんかも含めて、ホラー映画といっても良いかもしれないな。
    ドラムの早叩きにはあんまり凄さを感じなかったので、”音”を楽しむ映画では無いと思った。

    嫌な上司や嫌な先生にいじめられている人は、是非これをみてスカッとすると良いと思う!



  • ゼロの未来[2015]

    テリー・ギリアム

    どんな話?

    うーん。。正直全く面白さが分からなかった。
    不思議な人が沢山出てくる映画。

    SF映画っぽいタイトルなんだけど、随分と内面的なお話。
    何度か見れば内容が分かるかもしれないけど、その気は起きないかな・・・


  • トラッシュ!−この街が輝く日まで−[2015]

    スティーヴン・ダルドリー

    ブラジル版スラムドッグ・ミリオネア
    ★★★

    「リトル・ダンサー」のスティーブン・ダルドリー監督作品。
    ブラジルを舞台にした映画だと、「シティ・オブ・ゴッド」や「エリート・スクワッド」などで、リオのスラム街での貧困・ドラッグ・銃など混沌とした世界が描かれるが、この作品でも同じようにブラジルの貧困問題がテーマになっている。

    一番近いのは「スラムドッグ・ミリオネア」かな。子供達だけで大人と対峙していくところなんか。

    スティーブン・ダルドリーは子供を撮らせたら非常に上手い監督。
    躍動感のある映像が多いので、退屈せずに観れると思う。


  • パレードへようこそ[2015]

    マシュー・ウォーチャス

    マイノリティの社会活動を描いた映画
    ★★★

    「リトル・ダンサー」や「This is England」など80年代のイギリスを舞台にした映画は好きな作品が多い。この映画はそれに連なるような作品。

    とにかくこの頃のイギリスはサッチャー政権下での不況で、労働者階級の人たちにとってはかなり辛い時代だったんだろうな。そんな中でザ・スミスのようなバンドが生まれたことも、この時代のイギリスの空気感をよく表していると思う。

    この映画はまさにマイノリティや社会的に立場の弱い人たちがどのようにして権利を獲得していくかの過程をユーモアを交えながら丁寧に描いた映画である。
    「イミテーションゲーム」でも同じような問題が取り上げられていたが、LGBTの問題への関心が高まっている現在、この映画が作られたのは必然なのかなという気がした。


  • ルドandクルシ[2010]

    カルロス・キュアロン

    『天国の口、終りの楽園。』再集結!
    ★★★

    「天国の口、終りの楽園」のガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナが主演で、監督がアルフォンソ・キュアロンの弟、カルロス・キュアロン(兄もプロデューサーで関わっている)ということで、あの大好きな映画のメンバーが再集結した映画。

    ストーリーとしては、テンポの良いコメディ映画で、メキシコの良い加減さやノリの良さが存分に出ていると思う。

    ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナはハリウッド超大作ではあまり観ないけど、ラテン系の作品やインディー映画では良い作品に出ている好きな俳優。
    「モーター・サイクル・ダイアリーズ」「闇の列車、光の旅」「ミスター・ロンリー」「No」など、作品選びも良い。映画が好きなんだろうなあ。

    現実ではあんなに簡単にサッカー選手になって成功していくの有りえないので、凄く都合の良いストーリーの進み方だけど、それもあんまり気にならないくらいノリノリなテンポの良さが光る作品だった。

    メキシコを代表する俳優2人と、ハリウッドを席巻するメキシコ人監督のアルフォンソ・キュアロン、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ギレルモ・デル・トロなどがプロデューサーとして名を連ねているので、メキシコ映画に興味のある人なら、見る価値ありだと思う。