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ヴィンランド・サガ 1[2006]

幸村誠

暴力と愛と親子の物語
★★★★★

※1巻というより、ヴィンランド・サガ全体の感想です。

「プラネテス」の幸村誠の現在連載中の漫画。
「プラネテス」が4巻で完結で、「ヴィンランド・サガ」は2016年時点で17巻まで出ていて、まだまだ続きそうなので、相当長く続いている作品。
幸村誠の作品は漫画としてめちゃくちゃクオリティが高い反面、半年か1年に1冊ペースなので、かなり遅筆の作家だと思う。

絵だけではなく、物語としても本当に面白いので、オススメの漫画。

北欧のヴァイキングといえば、日本では教科書で1行くらいしか扱わないので、世界史の中でも中々馴染みのない分野である。実在の人物や出来事をベースにしているが、かなり創作の部分が多いようなので、幸村誠のオリジナルストーリーと言っていいと思う。
ネットで調べてみても、ヴァイキングに関する日本語の資料は非常に少ないので、むしろこの漫画がヴァイキングや北欧史について一番詳しく知ることが出来る気がする。

圧倒的なクオリティと徹底した取材で、「当時の人がどんな事を考えて生きていたか」まで描写している点が凄い。

宗教について、親子について、思想についてなど、歴史戦争の話だけではない、本当に深みのあるテーマを扱っている。
トールズの話、アシェラッドの話、トルケルの話、クヌートの話など、どの話も本当に素晴らしい。

「プラネテス」と同じく、基本的には主人公の成長物語なんだけど、濃すぎるサイドストーリーや登場人物が、まさに叙事詩といえる濃密な世界を作り出している。

あと何年かかるか分からないけど、最後まで見届けたい漫画。